本当に“五十三”であってる?知ったかぶると恥をかく「東海道」
有名中学入試問題で発見する「江戸時代の日本」⑤南山中学校女子部
■当時の旅行必須アイテム、「自分だけの〇〇」を持つ
ここまで東海道がどういう感じのものだったのかを見てきました。今度は当時の旅行ガイドブック「旅行用心集」、残っている品々などから、旅の必需品を覗いてみましょう。「自分だけの〇〇」を持って行くなんて、当時、外国なら王侯貴族・上流・ブルジョワたちのやることです。でも江戸時代の日本は庶民も持ち運んでいたんですねぇ。その物のレベルに差はあれど、大名・将軍と同じだったというわけです。
お財布、早足、道中差、矢立(簡易筆箱)、扇子、糸、針、懐中鏡、日記帳、櫛、鬢(びん)付油、旅枕、提灯、蝋燭、火打ち石、懐中附木(マッチ)、印判(家へ送金を頼むときに押す)、着替え、鼻紙、印籠(薬入れ)、鉤(かぎ)、麻縄、油紙、革袋(計24品)
このうち「早足(小銭入れ)」は腰に付け、「
皆さん、この中でどれが自分専用の物か、わかりましたか?
はい、「旅枕」です。これは用心集には書かれていませんが持参者は多く、江戸時代初期からあったタイプなど、幾つか種類がありました。面白いのでちょっとどんなものか、簡単にご紹介したいと思います。